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【おたよりコラム】アナログな世界

10月7日
読了時間: 3分

 「もうすこしでいける!」「ぬけた!!」そんな子どもたちの声が庭に飛び交う。新しい場所に移転して1ヶ月、毎日のように一緒になって庭の大改造に取り組んでいる。木の枝をきる、幹をたおす、そして根っこをぬく。ただそれだけのことなのだけど、これが面白い。なにがおもしろいって、だれもが夢中になって取り組んでしまうということ。小学生はもちろん、もっと小さい子もだし、たくさんのパパさんも夢中に汗だくになってくれている。どんどん変わっていく様子にやる気が引き出され、汗だく・土まみれになりながら疲れたーと強すぎる敵にちょっと諦めかけ、それでも諦めるのは悔しいからやめられず、もう少しという感じに団結し、やりきったときのすごい仲間意識と達成感、そしてそのあとに残る充足感と心地よい疲労感!庭仕事がこんな大切な感情をたくさん感じられる作業だと気付かされ、本当に驚いている。道具をつかい、体を動かし、枝が、根がどうなっているか自然と考える。頭も体もめいいっぱいつかえる。作業しながらやりたいことに合わせ、工夫するから、使う道具も使い方も変わっていく。周りの子と協力するからできることがあるということを知る。

 思いっきりアナログな世界。五感をフルに使う経験。デジタルな世界と離れているのがしばふハウスなのではないかと思う。駄菓子屋という硬貨をつかった買い物、直接人と関わり合ってあそぶボードゲームの数々。ものを使って遊ぶから片付けなどが必要になるし、壊れたりもする。自分の思い通りにいかないことも多くなると思う。でもその体験が大事だと思っている。自分の意見が自由に通る場ではないのかもしれない。それでも私はその直接感じ直接つながるアナログの世界が大事な学びの多い世界だと思う。

 それなので、これからもちょっとアナログを楽しめる居場所をつくっていこうと思っている。まずはみんながあそべる庭を整備すること、みんながくつろげる縁側を広げていくこと、みんながあそべる遊具やゲームをつくること、みんながしたい工作ができるような素材の棚をつくること、音楽でも芸術でも運動でもなんでもやってみたいをやってみれる場をつくること。そして、環境を整えたら、まえにやっていたイベントも復活させたいと思っている。みんながつながる『みんなでごはん』、絵の具・巨大シャボン玉・ビー玉カタカタ、毛糸まつり、トイレットペーパーまつり、風船まつり、巨大迷路、家でやるには難しいかもというような小さい子が思いっきりあそべる『しばふであそぼう』他にもしばふハウスを使いたい方が貸し切り利用できる仕組みなども作っていこうと思っている。 いまは本当に子どもたちの興味をひくものがたくさん溢れている。与えられたもので遊ぶのではなく、自分たちで楽しさを見出してどんなものでも遊びに変えて楽しめる。そんな子になってほしなと願っている。教室の前後で少しでもそんな遊びをみつける楽しさを伝えていけたらいいなと思う。

「おれね、庭の木抜いたんだよ」「看板つくったの私なんだ!」「縁側に自分の名前はいってるんだよ!」そんなふうに自分の居場所と感じてもらえるよう、一緒に作るところからどんどん声をかけて楽しんでいこうと思う。

      三尾 新

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