【おたよりコラム】私の好きのねっこにあるもの
- 新 三尾
- 7月15日
- 読了時間: 4分
更新日:9月1日
この前、初めてSUPというものを秩父の湖でやってきた。水に浮かせた空気の入った平たいボードの上に乗る屋外のアクティビティだ。不安定なボードの上に立つおもしろさ、自然を感じる気持ちよさ。いろいろなことを感じた1日になった。そのSUPの行き帰りに連れて行ってくださった方と話していて、思ったことがあった。それはなんで体を動かすことが好きなんだろうということ。とっても根本的なことだけど、なんとなく、気持ちが良い、本気になることが楽しい、ぐらいにしか考えていなかった。
改めて私のスポーツ好きはどこから、と考えてみると、家族の影響がものすごく大きい。2歳差の姉がいることで、姉ができることはなんでもできると思っていた弟。それが私だった。だから、当たり前のように姉に負けじとどんどん体を動かしていたし、悔しくて勝てるまで何回もやっていたことが、私の運動量を増やした理由のひとつになっていただろうなと思う。そして、母の影響も大きい。母自身がスポーツをしていたということ。私が小学生の時、母はいわゆるママさんバスケをしていた。今でも覚えている。週に1回、おそらく土曜日、スラムダンクやセーラームーンをテレビで見ながら早めに夜ご飯をたべ、母がバスケをする近くの高校の体育館に車で一緒にいっていた。私は母がバスケをするコートの横のあいているところで、ボールをつかって遊んでいた。「スポーツって母もハマるぐらい楽しいもの」と自然に思うようになっていたのだと思う。そんな環境で育っていたのもあって、スポーツを好きになる土台はそろっていたのだと思う。
そう思うと、スポーツに限らず、母の影響はものすごく大きい。お祭りもまさにその一つだ。私は子どもの頃からお祭りが好きだった。近所の第三公園の夏祭り、ちょっと離れた第二公園のお祭り、2kmほど離れた大公園や丸山台公園のお祭り、と地区のお祭りに全部行っていた。友だちと約束しなくても、ひとりでふらっと行き、お金を持つわけでなく、まわるだけでもお祭りめぐりをしていた。なにかを買うのも楽しいけれど、買うことを楽しむのではなく、祭りの雰囲気を楽しんでいた。こんなにお祭りを好きになり、お祭りを「お金を使ってほしいものややりたいことをする場所」としてではなく、「居場所」と感じることができたのは、母がお祭りでお店をだしていたということも大きな理由のひとつだと思う。母は私が所属していたサッカーの少年団のひとりとして、いろいろなお祭りでかき氷やカレー、スーパーボールすくいといったお店をだしていた。だから、お祭りにいくと、たいてどこにいっても、自分の休める居場所があった。そんな小学生時代をすごした私にとっては、お祭りは人と関わることを楽しむもの。というイメージが当たり前のようにある。こうして私が好きなものの根本を考えてみると、母の影響はとても大きい。大きいどころがまさにその道を進んでしまっているという感覚すらある。
他の私の好きは、どうだろう、といろいろ考えてしまう。もちろん全部が全部、家族の影響をうけているわけではない、とは思う。でもやはり、家族や身近な人の影響がいまの自分を作っているんだなぁと改めて思う。夏休みは楽しいことに取り組むことができる時期でもある。子どもの好きをみんなで楽しむのもとっても大切なことだけれど、今年の夏はぜひお母さんの好き、お父さんの好き、に子どもを巻き込んでみてください!最初は「えー」と言われるかもしれませんが、なんどもそれに連れられていくうちに、きっと母の好きなこと、父の好きなことが気になったり、他の人にも「好き」があるんだということを知ることもできるかもしれません。好きは広がっていくもの。私も身近な大人の1人として、好きなことを楽しむ姿をどんどんみせることができたらと思っています。 夏休みが終わって、楽しみきった子どもたちの話がきけること、楽しみにしております。 三尾 新













